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カメラを買って最初に迷うのが「どのモードで撮るか」です
初めて一眼カメラを手にしたとき、まず戸惑うのが「設定項目が多すぎて、何をどうすればいいのか分からない」ことではないでしょうか。
私も最初はそうでした。ダイヤルに並んだアルファベットの意味が分からず、ずっとオートのまま——という方も多いと思います。
そこでこの記事では、撮影の入り口になる「撮影モード」を、ひとつずつ分かりやすく解説します。読み終わる頃には、「自分はどのモードから始めればいいか」がはっきりしているはずです。
撮影モードは、大きく分けて「カメラにおまかせするモード」と「自分で設定するモード」の2種類があります。順に見ていきましょう
(本記事はニコンの呼び方で紹介します。キヤノンでは絞り優先が「Av」、シャッター優先が「Tv」と呼ばれるなど、メーカーで名称が少し異なります)。
カメラにおまかせするモード
AUTO:オートモード・発光禁止オート

オートモード・発光禁止オート
すべてカメラまかせで、シャッターを押すだけで撮れるモードです。フラッシュも必要に応じて自動で光ります。光らせたくない場面(美術館や寝ている子どもなど)では、発光禁止オートを使います。
手軽に撮れる反面、すべて自動なので無難な写真になりがちです。せっかく一眼カメラを買ったなら、このあと紹介するモードで撮影を楽しむことをおすすめします。
SCENE:シーンモード

SCENE:シーンモード
ポートレート・風景・スポーツ・夜景・夕焼けなど、撮りたいシーンを選ぶだけで、カメラがそのシーンに合った設定にしてくれるモードです。
「撮りたいものは決まっているけれど、設定はまだ分からない」という時期に役立ちます。まずはここでカメラに慣れるのも良い入り口です。
EFFECTS:スペシャルエフェクトモード

EFFECTS:スペシャルエフェクトモード
カラースケッチ、セレクトカラー、ミニチュア効果など、特殊な効果をつけて撮れるモードです。ふつうの写真に飽きたとき、SNSに少し変わった一枚を載せたいときに楽しいモードです。
自分で設定するモード
M:マニュアルモード

M:マニュアルモード
シャッタースピードと絞りの両方を自分で決めるモードです。
すべて自分で決めるぶん難易度は上がりますが、使いこなせれば、撮りたいイメージに最も近づけられるモードです。
いきなりここから始める必要はありません。次に紹介するAモード・Sモードに慣れてからで十分です。
A:絞り優先オート(ボケをコントロールする)

A:絞り優先オート
絞り(F値)を自分で決めると、カメラがシャッタースピードを自動で合わせてくれるモードです。
絞りを変えると、ピントの合う範囲が変わります。背景をふわっとボカした一枚も、手前から奥までピントの合った風景写真も、絞りのコントロールで撮り分けられます。

彼岸花 絞り値(f/3.5)

彼岸花 絞り値(f/14)
1枚目(f/3.5)は中央付近だけにピントを合わせ、2枚目(f/14)は全体にピントを合わせています。
絞りの違いだけで、ここまで印象が変わります。
正確には、ピントの合う範囲は絞りだけでなく、レンズの焦点距離や撮影距離によって変わる「被写界深度」というもので決まります。
被写界深度については、別の記事で詳しくお話しします。ここでは「絞りでボケを操れる」と覚えてもらえれば十分です。
S:シャッター優先オート(動きをコントロールする)

S:シャッター優先オート
シャッタースピードを自分で決めると、カメラが絞りを自動で合わせてくれるモードです。
シャッタースピードを変えることで、被写体の動きを「止める」ことも「流す」こともできます。

水の流れ シャッタースピード遅い

水の流れ シャッタースピード速い
同じ水の流れでも、シャッタースピードを遅くすれば糸のようになめらかに、速くすれば水しぶきの一粒まで止まって写ります。

被写体の動きを完全に止める撮影(シャッタースピードを速くする)

花火の光を美しく表現(シャッタースピードを遅くする)
イルカと水しぶきを完全に止めて一瞬を切り取ったり、花火の光をゆっくり流して幻想的に表現したり。シャッタースピードひとつで、表現の幅が大きく広がります。
さらに、シャッタースピードを遅くしたまま、被写体の動きに合わせてカメラを振る「流し撮り」という撮り方もあります。

飛行機の流し撮り
被写体は止まって、背景だけが流れる——スピード感のある一枚になります。ブレやすく難しい撮影ですが、決まったときの達成感は格別です。ぜひ挑戦してみてください。
P:プログラムオート

P:プログラムオートモード
明るさに応じて、絞りとシャッタースピードの両方をカメラが自動で決めてくれるモードです。
「オートと同じでは?」と思いますよね。違いは、Pモードには「プログラムシフト」という機能があり、同じ明るさのまま、絞りとシャッタースピードの組み合わせを自分でずらせること。
つまり「基本は自動、でも狙いに合わせて調整できる」モードです。
ただ正直なところ、私は「あとから組み合わせを調整するくらいなら、最初からAモードかSモードで撮るほうが分かりやすい」と感じています。
U1・U2:ユーザーセッティングモード

U1・U2:ユーザーセッティングモード
よく使う設定をあらかじめ登録しておけるモードです。
絞りやシャッタースピードだけでなく、露出補正・フラッシュ・フォーカスポイントなど多くの設定をまとめて記憶でき、ダイヤルを合わせるだけで一発で呼び出せます。
「風景用」「子ども用」のように登録しておくと、撮影がぐっとスムーズになります。登録できる項目は機種によるので、お使いのカメラで確認してみてください。
どのモードを選べばいい? 早見表
| モード | 自分で決めるもの | 向いている場面 |
|---|---|---|
| AUTO | なし | とにかく今すぐ撮りたいとき |
| A(絞り優先) | 絞り(F値) | ボケを操りたい。ポートレート・風景・日常全般 |
| S(シャッター優先) | シャッタースピード | 動きを止めたい/流したい。子ども・スポーツ・滝・花火 |
| P | 組み合わせの微調整 | オートから一歩踏み出したいとき |
| M | 絞り+シャッタースピード | すべて自分で追い込みたいとき。A/Sに慣れてから |
| U1/U2 | 事前登録した設定一式 |
よく撮る場面をワンタッチで呼び出したいとき |
モードの切り替え方法

撮影モードダイヤル
メーカーや機種で多少違いますが、カメラ上部の撮影モードダイヤルを回すだけで切り替えられます。
ボタンやスイッチが多くて触るのが怖い——という気持ちはよく分かりますが、触らないのはもったいない。いろいろ回して試すうちに、必ず分かるようになります。
まとめ:上達したいなら、AモードかSモードから
最初は「分からないからオートで」と考えがちですが、カメラを趣味として楽しみたい方には、オートのままはおすすめしません。
上達には、「絞りを変えるとこう写る」「シャッタースピードを変えるとこうなる」という経験の積み重ねが欠かせないからです。
おすすめは、まずAモード(ボケを操る)かSモード(動きを操る)から始めること。撮りたい被写体に応じてモードを選び、設定と写りの関係を体で覚えていく——それが上達のいちばんの近道です。今日からダイヤルを「A」か「S」に合わせて、一枚撮ってみてください。
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