※2026年9月23日追記:発売後に出そろった実機レビューと、カメラの原理をふまえて、可変絞りの評価を更新しました。なお、私自身は18 Pro Maxの実機を持っていません(17 Pro Maxを使用中)。
※本記事は2026年9月10日の発表時点で公開されたスペックにもとづく内容です。実機での検証は行っていません。
2026年9月10日、iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxが発表されました。
私はiPhone 17 Pro Maxを使っています。だから今回の発表は、他人事ではありませんでした。
先に、カメラ好きとしての結論をお伝えします。
今回の進化はカメラ、それも「可変絞り」の一点に尽きます。スマホでF値を物理的に変えられる意味は、写真をやっている人ほど大きく感じるはずです。
この記事では、17 Pro Maxユーザーの視点から、カメラ性能を中心に何がどう変わったのかを整理します。
発売後に分かったことは、このすぐ下の「発売後の追記」にまとめています。

【発売後の追記】可変絞りの本命は「開ける」より「絞る」ほう
発売から数日がたち、実機のレビューが一通り出そろいました。
読み比べてみて、発表のときに私が書いた内容を、ひとつ訂正させてください。
ボケへの期待です。
「f/1.48まで開けば背景はとろける」と書きましたが、これは言い過ぎでした。
理由は、センサーの大きさです。
ボケの量はF値だけでなく、センサーのサイズにも左右されます。スマホのセンサーはフルサイズよりずっと小さいので、f/1.48でも、ボケの感覚はフルサイズ換算でF5前後にとどまります。
私の手持ちで言うと、Z8に24-120mm f/4 Sを付けて、24mm側をF5.6まで絞ったときに近いボケ感です。
背景は少しやわらかくなるものの、「とろける」とはいきません。
では、可変絞りは期待外れなのか。
そんなことはなくて、本命は反対側にあります。f/4.0まで絞れることです。
- 集合写真で、後ろの列の顔までピントが合う
- 料理や小物を、手前から奥までくっきり写せる
- 街灯や太陽を入れると、光がすじ状に伸びる「光芒」が出せる
光芒は、これまでのiPhoneではほぼ撮れなかった表現です。
ボケの量を増やす機能というより、ピントの深さを自分で選べるようになった。そう受け止めるのがいちばん近いと思います。
開放のf/1.48にも、もちろん意味はあります。
17 Pro Maxのf/1.78と比べて約0.5段、光の量でいえば約1.4倍。暗いリビングで子どもを撮るとき、そのぶんISO感度を上げずに済みます。
| 絞り | ボケの感覚(フルサイズ換算の目安) | 向いている場面 |
|---|---|---|
| f/1.48 | F5前後 | 暗い室内・夜のリビング |
| f/1.8 | F6前後 | 日常のスナップ |
| f/2.8 | F10前後 | 料理・テーブルフォト |
| f/4.0 | F14前後 | 集合写真・風景・光芒 |
※センサーサイズから計算した目安です。実際のボケは、被写体までの距離や背景との距離でも変わります。
結論は、発表時と変わりません。カメラ目当てなら検討する価値はあります。
ただ「背景を大きくぼかしたい」が目的なら、それは今もポートレートモードか、一眼カメラの仕事です。
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結論:カメラ目当てなら買い。それ以外は急がなくていい
17 Pro Maxから18 Pro Maxへの変更点を、先に整理しておきます。
| 項目 | 17 Pro Max | 18 Pro Max |
|---|---|---|
| メインカメラの絞り | 固定 | 4段階の可変絞り f/1.48・f/1.8・f/2.8・f/4.0 |
| カメラ構成 | 48MP×3 | 48MP×3(据え置き) |
| 望遠 | 光学4倍 | 光学4倍(据え置き) |
| チップ | A19 Pro | A20 Pro(GPU約40%向上) |
| 冷却 | ベイパーチャンバー | 表面積が約3倍に大型化 |
| ビデオ再生 | — | 最大45時間(6時間増) |
| 充電 | 20分で最大50% | 最大60W/15分で最大50% |
| 重量 | 233g | 249g(16g増) |
| 価格(256GB) | — | 239,800円 |
表のとおり、カメラのハード構成は据え置きです。超広角も望遠も、17 Pro Maxから変わっていません。
変わったのはメインカメラの絞りだけ。ただ、その「だけ」が写真の世界では大きいのです。
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絞りとは、レンズを通る光の量を調整する仕組みです。この開き具合を表すのがF値になります。
一眼カメラには当たり前に付いている機構で、F値を変えることで明るさとボケを同時にコントロールします。
ところが、これまでのスマホの絞りは固定でした。
今までのボケは「計算で作ったボケ」だった
iPhoneのポートレートモードで背景がボケるのは、レンズがボカしているからではありません。
被写体と背景をソフトウェアが判別し、背景に後からぼかし処理をかけています。いわば計算で作った擬似的なボケです。
だから髪の毛の輪郭が不自然に切り抜かれたり、メガネの縁が溶けたりしていました。心当たりのある方も多いはずです。
18 Proは、光学的にボケを作れる
18 Pro/Pro Maxのメインカメラには、f/1.48・f/1.8・f/2.8・f/4.0の4段階の可変絞りが搭載されました。
物理的に絞り羽根が動くので、撮る前にF値を選べるようになりました。
開ければ(f/1.48)背景が少しボケやすくなり、、絞れば(f/4.0)手前から奥までピントが合う。
一眼カメラと同じ理屈が、そのままスマホに入ったということです。
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可変絞りで、実際に何ができるのか
ボケは「少し増える」くらいと考える
f/1.48まで開くと、17 Pro Maxのf/1.78より、背景はわずかにボケやすくなります。
ただ、センサーが小さいぶん、一眼のように「とろける」ほどではありません。
子どもの表情を撮るときに背景の生活感を大きく消したいなら、今もポートレートモードとの併用が現実的です。
集合写真で、後列までピントが合う
逆に絞れる(f/4.0)ことも重要です。
前後に並んだ集合写真では、開放だと後列がボケてしまいます。絞ればピントの合う範囲が広がり、全員をシャープに写せます。
手前の花から奥の山まで、全部くっきり
手前の花から奥の山まで、すべてにピントを合わせたい。風景写真ではよくある場面です。
これも絞りを使う撮り方で、今までのスマホには選択肢そのものがありませんでした。
暗い室内の動画にも効く
Appleは、非常に暗い場所での動画撮影にも効果があるとしています。f/1.48まで開けば、それだけ多くの光を取り込めるからです。
正直に言う、気になる点
可変絞りは目新しい技術ではない
スマホの可変絞りは2018年のSamsung Galaxy S9が2段階のものを搭載済みです。
HUAWEIやXiaomiは10段階の可変絞りも採用しています。
Appleが最初というわけではなく、追いついた形です。とはいえ、iPhoneに載る影響力は別格ですが。
可動部品が増えるということ
絞り羽根は物理的に動く部品です。動くものは、動かないものより壊れる可能性があります。
一眼レンズでも絞り機構の不具合は起こり得るもので、長期の耐久性は使ってみないと分かりません。ここは利用者の声を待ちたいところです。
16g重くなった。ジンバル利用者は要注意
17 Pro Maxの233gから、18 Pro Maxは249gへ。16g増えました。
数字だけ見ると小さいようですが、スマホとしては最重量クラスです。ケースを付ければさらに増えます。
ここでひとつ注意喚起です。スマホ用ジンバルを使っている方は、対応重量を確認してください。
私が使っているDJI Osmo Mobile 8は170〜300gが対応範囲。本体は収まりますが、頑丈なケースを付けると超える可能性があります。
23万円。ミラーレスが買える価格帯に
18 Pro Maxは256GBで239,800円から。17 Proシリーズから20%を超える値上げになりました。
この価格になると、エントリークラスのミラーレスとレンズが買えてしまいます。そこは考えどころです。
17 Pro Maxユーザーは買い替えるべきか
買い替えを検討していい人
- ポートレートモードの不自然なボケに不満があった
- スマホで本格的に写真表現をしたい
- 暗い室内での動画をよく撮る
- 集合写真や風景で、ピント範囲を自分で決めたい
急がなくていい人
- 撮るのは日常のスナップが中心
- 望遠や超広角に不満がある(据え置きなので解決しません)
- 1年で買い替える予算的余裕はない
- 本体の重さを増やしたくない
私自身は、しばらく17 Pro Maxを使い続けるつもりです。
可変絞りには強く惹かれています。ただ、私にはNikon Z8があるので、本気でボケを作りたい場面はカメラを持ち出せば済むからです。
逆に「カメラは持たない。スマホ1台で完結させたい」という方には、待ち望んだ進化だと思います。
まとめ:スマホが「絞り」を手に入れた年
18 Pro Maxのカメラは、画素数もレンズ構成も17 Pro Maxから変わっていません。
変わったのは、絞りを自分で選べるようになったこと。撮影者に判断の余地が生まれた、ということです。
「明るくボカすか、絞って全体を見せるか」。写真をやっている人間からすると、この選択肢を持てるかどうかは決定的な差です。
発売後のレビューを読むかぎり、可変絞りの本領は「絞る」側にありました。
ボケの量より、ピントの深さを選べるようになったこと。写真をやっている身からすると、そこがいちばん大きな変化です。
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※リンクは予約開始日以降にクリック可能になります。よくある質問
17 Pro Maxとカメラはどれくらい違いますか?
画素数もレンズ構成も同じ48MP×3で、望遠も光学4倍のまま据え置きです。
違うのはメインカメラの絞りで、18 Proは4段階(f/1.48〜f/4.0)に変えられます。
ボケや被写界深度を自分で選べるかどうかが最大の差です。
可変絞りがあると写真はどう変わりますか?
撮る前に、ピントの合う深さを選べるようになります。絞れば集合写真や料理で全体にピントが合い、光芒も出せます。
一方、開けたときのボケはセンサーの小ささから控えめで、フルサイズ換算ではF5前後の感覚です。
絞れば集合写真や風景で全体にピントを合わせられます。表現の選択肢が増える、という理解が近いです。
18 Proと18 Pro Maxの違いは?
カメラの仕様は共通で、可変絞りは両方に搭載されています。違いは画面サイズ(6.3インチと6.9インチ)、本体サイズと重量、バッテリー持ちです。
発売日と価格は?
2026年9月18日に発売されました。18 Pro Maxの256GBで239,800円から。価格は変動するので、最新は販売ページでご確認ください。
望遠は強くなりましたか?
いいえ、光学4倍・デジタル最大40倍で据え置きです。運動会など遠くの被写体が目的なら、買い替えても解決しません。
可変絞りで、一眼カメラのようにボケますか?
そこまではボケません。f/1.48でもボケの感覚はフルサイズ換算でF5前後なので、背景を大きくぼかしたいなら、ポートレートモードか一眼カメラの出番です。
私はZ8に50mm f/1.8 Sを付けて撮っていますが、子どもの背景をとろけさせたい場面では、やはりこちらを持ち出します。NIKKOR Z 50mm f/1.8 S レビューで作例も載せています。