撮影テクニック

ホタルの撮影方法|比較明合成で幻想的な一枚に仕上げる手順を解説

 

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「ホタルの光景を写真に残したい」——でも、撮ってみると難しいですよね

6月に入ると、ホタルの季節がやってきます。
実際に鑑賞に行くと、ふわふわと舞う光に感動して「この景色を写真に残したい!」と思うはず。

ところが、いざ撮ってみると真っ暗だったり、光が全然写らなかったり——ホタル撮影は、なかなか手ごわい被写体です。

そこでこの記事では、私が実際にホタル撮影に挑戦して使った方法、「比較明合成(ひかくめいごうせい)」での撮り方を、手順を追ってご紹介します。

この方法なら、肉眼で見た以上に幻想的な、光の軌跡が舞う一枚に仕上げられます。

【完成写真(比較明合成で仕上げたホタルの写真)】今回の方法で、このような一枚が完成します。

 

準備するもの

必要なものは、次の3つだけです。

  • 一眼レフカメラ or ミラーレスカメラ(シャッタースピードを自分で設定できるもの)
  • 三脚(長時間露光をするため必須です)
  • 比較明合成ができるソフト(カメラ本体に機能として搭載されている機種もあります)

ちなみに、スマホでの撮影も不可能ではありません。ただし、シャッタースピードを遅くできるスマホかアプリが必要になるので、本記事ではカメラでの撮影を前提にお話しします。

 

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「比較明合成」とは?

難しそうな名前ですが、仕組みはシンプルです。
「複数の写真を重ねて、明るい部分だけを残して合成する方法」——これが比較明合成です。

暗い背景は1枚目のまま、ホタルの光だけが何十枚ぶんも積み重なっていくので、肉眼では数匹しか見えなかったホタルが、写真の中では無数の光の軌跡になります。ホタルだけでなく、星の軌跡・夜景・花火などにも使える万能テクニックなので、覚えておくと撮影の幅がぐっと広がります。

 

撮影手順

手順① ベースになる「背景写真」を撮る

まず、合成の土台になる背景写真を撮ります。三脚にカメラを固定して構図を決め、全体にピントが合うようにして、シャッタースピードとISO感度で好みの明るさに調整します。

【背景写真】ISO 200/シャッタースピード 30秒

通常より暗めですが、背景の様子が分かるくらいの明るさで撮影しています。明るさはお好みで調整してください。
 

ここで大事なポイントがひとつ。ピント合わせにフラッシュやライトを使うのは禁物です(理由は後述のマナーの項で詳しく)。

いちばん良いのは、まだ周囲が明るい夕方のうちに現地入りして、構図とピントを決めておくこと。

少しアンダー気味に背景を撮っておけば、そのままベースに使えます。時間がない場合は、ISO感度を一時的に上げて画面を明るくし、ピントだけ合わせておく方法が手軽です。

 

手順② 「ホタルの光」の写真を撮る

暗くなってホタルが舞い始めたら、背景写真とまったく同じ構図のまま(三脚は動かさない)、シャッタースピードとISOを調整して、今度は暗めに撮影します。

【ホタルの光の写真】ISO 200/シャッタースピード 8秒

背景はほとんど見えませんが、ホタルの光の軌跡が写っているのが分かります。
 

この「光だけの写真」を、何枚も連続で撮りためます。私は今回、30枚を使いました。枚数が多いほど光の軌跡は豊かになりますが、ソフトやパソコンの性能によっては枚数が多すぎると処理しきれないこともあるので、実際に試しながら調整してください。

 

手順③ ソフトで比較明合成して仕上げる

撮影した背景写真とホタルの光の写真を、比較明合成のできるソフトで重ねます。私はこのとき「Affinity Photo」というソフトを使いました。
合成できたら、ホワイトバランスなどを微調整して完成です。

カメラによっては「比較明合成(ライブコンポジット等)」をカメラ内でできる機種もあるので、お使いの機種の機能も確認してみてください。

 

いちばん大切なこと:ホタルへのマナー

撮影テクニック以上に大切なのが、ホタルと、観賞に来ている方々への配慮です。

・フラッシュ・ライトは使わない。ホタルは強い光が非常に苦手です。ストレスを感じると警戒して光らなくなってしまうこともあります。スマホの画面光や、カメラのAF補助光にも気を配りましょう。
・大きな声を出さない。音にも敏感なので、静かに撮影します。
・生息地を荒らさない。草むらに立ち入らない、ホタルを捕まえない。来年もまた、この光景に会うために。

美しい写真は、ホタルが安心して舞ってくれてこそ。マナーを守って、静かにシャッターを切りましょう。

 

よくある質問

Q. 何月ごろが見頃ですか?

地域にもよりますが、ゲンジボタルはおおむね5月下旬〜7月上旬、6月が最盛期と言われます。雨上がりで風のない、蒸し暑い夜によく舞うとされています。お出かけ前に、地域のホタル情報を確認してみてください。

 

Q. レンズは何を使えばいいですか?

背景を広く入れたいなら広角〜標準域が使いやすいです。F値の明るいレンズだと、ホタルの淡い光を拾いやすくなります。お手持ちの標準ズームでも十分挑戦できます。

 

Q. 合成なしの一発撮りではダメですか?

長時間露光の一発撮りでも撮れますが、露光中の失敗がやり直せないうえ、背景が明るくなりすぎたりノイズが増えたりしがちです。比較明合成なら、背景と光を別々に最適化できるので、失敗が少なく仕上がりも自由度が高い——初めての方にこそおすすめの方法です。

 

まとめ:今年の6月は、ホタルの光を一枚に

ホタル撮影は、①明るいうちに構図とピントを決める ②背景写真を撮る ③同じ構図で光の写真を撮りためる ④比較明合成で仕上げる——この流れさえ押さえれば、初めてでも幻想的な一枚に挑戦できます。

三脚を立てて、暗闇の中でホタルの光を待つ時間は、それ自体がとても贅沢なひとときです。マナーを守りながら、今年の初夏の思い出を、ぜひ一枚に残してみてください。

 

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